会社設立と業種ごとの適切な事業年度

結論から述べてしまうと、適切な事業年度は会社それぞれに違います。
故に会社設立時に事業年度で頭を悩ませる人が多いのです。
しかし、業種による適切な事業年度というのは「傾向」として存在しますので、参考にすると良いかもしれません。

たとえば飲食業は、事業年度を「12月から11月」にするパターンが多いです。
つまり11月決算ですね。
なぜ11月決算なのか、その理由は「最大の繁忙期を年度頭にすることで次の決算までに十分な経営策が練れるから」というメリットがあるからです。

12月といえば日本人が高揚するイベントが2つ存在しています。
そう、クリスマスと年越しです。
クリスマスパーティに忘年会に、飲食店を利用する人は多いですよね。
故に飲食店は12月が最大の繁忙期となることが多いのです。
そして翌月である1月も、12月に次ぐほどの書き入れ時と言えるでしょう。
正月休み中はともかくとしても、休み明けからは新年会などで飲食店を利用する人が多いですし、1月中は正月気分が抜けずに財布の紐が緩んでいる人も多いですよね。

そんな最大の繁忙期に業績が良いか悪いか、それによって残り11カ月どのように運営してゆけば良いのかが違ってきます。
業績が良ければ節税策を練るべきでしょうし、悪ければ経費削減などの策を講じるべきでしょう。
最大の繁忙期を年度頭に持ってくることで、そういった経営策を長い期間かけてじっくりと講じることができるのです。

ただし飲食店が11月決算、というのは、あくまでも東京のような大都市での話です。
地方だとまた、話が変わってくることがあります。
たとえば、北海道や軽井沢のような避暑地が一番賑わうのはいつでしょうか?
多くの人が涼を求めて訪れる「夏」ですよね。
湘南や伊豆半島など海水浴場のある観光地も、やはり繁忙期は夏になるでしょう。

つまり、同じ飲食業であっても、住んでいる地域や立地条件によっては適切な事業年度も替わってくるということなのです。
故にあくまでも、「傾向」として参考にしながら考えるようにしましょう。