会社設立と事業年度と消費税

私たちは買い物をするたびに「消費税」を支払っていますよね。
スーパーで食品を買うにしても、家電量販店で洗濯機を買うにしても、消費税はついて回ります。
しかし、そもそもこの消費税とはどのような税金なのか、そのシステムを説明できる人は少ないのが現状です。
今回は会社設立するのであれば、最低限知っておきたい消費税の仕組み、それによって影響してくる事業年度の課税判定について、大まかに説明してゆきます。

まず消費税という税金についてですが、これはその名の通り、「消費者に課せられる税金」になります。
たとえば野菜の場合、農家から卸売業者が仕入れ、小売業者が卸売業者から仕入れ、個人が小売業者から購入し、それを食べるのが一般的ですよね。
この最終的に野菜を食べる、つまり消費する個人が「消費者」となります。

しかし消費税とはそもそも「商品そのもの」「サービスそのもの」に対してかかる税金です。
一つの商品やサービスから国庫が最終的に徴収する消費税額は、消費者が支払った際の末端価格への課税額と同じでなければなりません。
故に農家も卸売業者も小売業者も、商品に消費税をプラスした金額で販売し、その消費税を消費者に変わって納税しているのです。

つまり、農家など一番最初の「メーカー」の場合は、卸売業者などの購入者が自社に支払った消費税をそのままの額で納税するだけとなります。
卸売や小売の場合は、商品を販売した際に購入者が自社に支払った消費税から、仕入れの際に販売者へ支払った消費税額を差し引いて納税することとなるのです。
やや複雑ですが、これで最終的に消費者が購入した際の末端価格への課税額を、国庫が徴収したことになるのです。
会社を設立するのであれば、この消費税のシステムは最低限頭に入れておく必要があるでしょう。

しかし、この消費税の納税が、会社設立の際の事業年度とどうかかわってくるのでしょうか?
その答えとなるのが、「課税判定」なのです。

昔は法人に対する消費税の課税判定が、「前々事業年度の課税売上高、もしくはその事業年度開始日の資本金または出資額が1000万円を超えるか否か」で、超えた場合に課税されるシステムでした。
つまり資本金が1000万円以下であれば、最長2年間は免税だったのです。
しかし平成23年の法改正で、「特定期間の課税売上高が1000万円を超えるか否か」も課税判定に加えられることとなりました。
この特定期間とは、「前事業年度の前半6か月」となります。
これによって課税対象事業者となるケースが非常に増えたのです。

ただ、この特定期間が7か月以下の場合は「短期事業年度」という特例扱いとなり、2期目の事業年度までは免税事業者となります。
この仕組みを利用し、あえて最初の事業年度が7カ月になるよう事業年度を設定することも多いのです。